「人が死ぬ」という実感を思い出すニュース | Lin's Times

「人が死ぬ」という実感を思い出すニュース


百万人が涙した、マクドナルドのバイト少女のYouTube


http://www.youtube.com/watch?v=bTV85fQhj0E&feature=Views&page=1&t=w&f=b

 田舎町のマクドナルドのバイト少女の行きずり殺人。
 このニュースは地元の新聞テレビでひっそり報じられただけだった。
 アンナの死はよくある事件のひとつとして、町の人以外には知られずに、消え去ってしまうはずだった。
 しかし、MySpaceでアンナとリンクした人たちから、その友達へとアンナの悲劇のニュースのコピーがメールで送られた。
 そして友達はまたその友達へとニュースのコピーやURLをメールで伝えた。
 そうするうちに一週間も経たないうちに、全米で加盟者7千万人と言われる世界最大のネットワーク・コミュニティじゅうに広がり、アンナのことなど何も知らない人たちが彼女の死を悼み、遺族に寄付金を送った。
 映像貼り付けサイトYouTubeには、アンナがMySpaceに上げていたセルフポートレイトを編集した追悼ビデオがUPされ、そのヒット数は、彼女の死から11日目の現在、百万ヒットを超えている。




映画『Vフォー・ヴェンデッタ』のヒロイン、ナタリー・ポートマンにインタビューした時、彼女はこう言った。
「ニュースや新聞で『死者二名』と読んでも、みんな『そういうものか』と思うだけです。その死者数が二百人に増えても、二十万人になっても、二百万人になっても、自分とかかわりがなければ、人は『そういうものか』と思うだけです。そういう数字にもマヒして、何も感じなくなります。でも、その二百とか二百万という数はただの数字ではありません。ひとつひとつが私たちみんなと同じように、それぞれの人生を生き、人を愛し、愛されていた人たちなんです。映画や物語の使命は、ひとつひとつの数字に想像力で血肉を与えて、ひとつひとつの人生として感じられるようにすることです。私はそうしていきたいと思っています」 


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誰かが事故や事件で死んでいっていることが毎日ニュースで知ることができるけど、本当に実感が無い。

ニュースは毎日悲惨な事故や殺人事件を送り届けているけど、その情報のシャワーを浴びている僕らは、想像力が麻痺ちゃうのかもしれない。

この誰もがその悲しみに共感して、そこにある真実に想いを意識的に傾けることはとっても大事なことのように思える。