市民メディア VS 既存メディア | Lin's Times

市民メディア VS 既存メディア


僕は卒論で「webで変わるジャーナリズム」というテーマで書いた。
結論は市民メディアの可能性は既存メディアの影響力をじっくりと、そして緩やかに浸食するって感じで書いたのだけれども、2ch管理人のひろゆき氏は違う結論みたいですな。


ひろゆき氏「市民メディアはマスコミに勝てない」

ネット新聞「JANJAN」の市民記者交流会に、2ch管理人のひろゆき氏が登場。「市民記者は構造的にマスコミに勝てない」などと率直に語り、会場を驚かせた。


ブログ時代の「市民メディア」の役割とは——このほど都内で開かれたJANJAN市民記者交流会で、編集委員や市民記者が議論を交わした。ひろゆき氏こと2ちゃんねる管理人・西村博之さんも遅れて参加。「市民記者は構造的にマスコミに勝てない」「ブログや2chのリンク集で十分」などと率直に語り、JANJANの市民記者や編集者に衝撃を与えた。

 JANJANへのアドバイスを求められたひろゆき氏は、投稿に記者登録が必要なことや、編集者の手を入れて記事のクオリティを高めていることで、投稿へのハードルが高くなっていると指摘。当事者が参加しにくくなり、マスコミ的にならざるを得ないと話す。

「2chに当事者が多く、マスコミに少ないのは、単純に数の問題。ある新聞の記者が1000人いるとして、2chのユニークユーザーは1000万人。参加者が当事者である可能性は高くなる」(ひろゆき氏)

 「JANJANがハードルの高さを存在価値とするなら、マスメディア側にいくしかない。しかしマスメディアには、取材費用をもらえ、毎日物を調べているだけでご飯を食べられる人がいる。市民メディアはそうではなく、兼業の人が多いから、市民メディアは構造的にマスメディアに勝てない。ならばやらないほうがいいと思う」(ひろゆき氏)

 当事者が必ずしも情報発信したがらない、という問題もある。「例えば事故を起こした人は、わざわざネットに情報発信するより、慰謝料でおいしいもの食べた方がいい」(ひろゆき氏)

 それでも当事者による発信メディアが必要なら、「2chやブログのリンク集でいい」とひろゆき氏は言う。「2chやブログが既にネット上にある。その中から編集者が面白い記事を適当にピックアップして載せればいい」(ひろゆき氏)

ひろゆき氏は、編集は不要と考えているという。「編集する場合、どれを載せてどれを載せないか個々の判断が必要になる。例えば、『○○は良くない会社』と書いた人がいる場合、真実の検証には調査が必要。記事1本1本について1時間調査していたら1日何時間あっても足りない」

 「すると見切り発車になり、『この人は信頼できるから載せよう』『この人は信頼できないから載せない』と、記事の信ぴょう性ではなく、いわば“肩書き”で判断することになる。ぼくはそういうのが好きじゃないから、編集しなければいいのかなと」

「編集をしないことによってクオリティの低いものや、真偽不明の情報はもちろん出てくるが、見た人が判断したらいい。それが分からなければ、使わなければいい。インターネットなくても日常生活に差し障りはないので」

 匿名性が高く、名誉き損の書き込みが続出する点が問題では、という指摘に対しては、「企業の内部告発など、匿名でないと書けないこともある。名誉き損の書き込みは、削除依頼を出してもらうか、東京地裁に行くか警察庁に行ってもらえばいい」(ひろゆき氏)とさらり。JANJAN編集委員で元TBSキャスターの下村健一さんは、「一般のマスコミが怖がる裁判沙汰・警察沙汰もいとわない姿勢が2chの強み」と感心する。

(from ITmedia NEWS)
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彼は人の手を介する(人による編集を要する)市民メディアには否定と言うスタンスですね。
それは同意。

人の手の編集をするなら既存メディアと何ら変わらない。

自動で編集、若しくは不特定多数、ネット上にいる無数のユーザーが自然に編集出来る仕組み作りが「市民メディア」としては重要。(参加型ジャーナリズムと言った方が良いかもね)

そのようなメディアを試みているのがGoogleNEWSであり、wikinewsなのだろう。

不特定多数による、個々人の編集の積み重ね、それも無数に近い数の積み重ね。

この「場」と仕組み作りをしたものが次のジャーナリズム市場を制するのだろうね。